グランドハープ試奏の旅④(ライオン&ヒーリー編)
みなさま、半年ぶりとなってしまいました、ジャスミンです。
半年も更新に間が空いてしまい、前回は何を書いたんだっけ・・と振り返ったら、
銀座十字屋さんでサルヴィのグランドの試奏をしていました。
ひえぇ・・すごく前のことのような、でもつい最近のことのような気もします。
実は、この半年の間にプライベートでいろいろありまして。
まず3月に結婚をしまして(!)グランド探しの旅ならぬ、ウェディングドレス探しの旅に出ていました。
そして5月に家族でフォトウェディングをし、6月は仕事の激務で体調を崩して、7月に転職を思い立って、8月は転職活動をしていたり。
人生のライフイベントが台風のように一気に通過していきました。笑
なんか毎月バタバタしていて、この半年間は嵐のようだったなぁと。
最近やっと少し余裕が出てきたので、この1年分のハープ関連の出来事をブログに書かなければ〜!と燃えています。笑
今回は、グランドハープ試奏の旅の続編④(ライオン&ヒーリー編)を書いていきたいと思います〜!
♫目次♫
ライオン&ヒーリーってどんなメーカー?
ライオン&ヒーリー(Lyon&Healy)は、アメリカのハープメーカーです。
ジョージ・W.ライオンさんと、パトリックJ.ヒーリーさんの2人によって1864年にアメリカのシカゴで設立されました。
このお2人は、まだ20代の若者だった当初は音楽出版社で楽譜販売の仕事をされていたそう。
当時は1800年代終わり頃。まだ印刷技術もそこまで高くなく、広く大衆へ認知するためのメディアも少ない時代。
現在のようにインターネットもなく、メールやPDF、YouTubeもない時代です。
(今じゃ考えられませんよね!)
お客さんが店に来てくれない限り、がっつりセールスすることができなかったのです。
しかし若きライオンさんとヒーリーさんは、お客さんに周知してもらうため画期的なアイディアを考えます。
当時はまだ珍しかった新聞広告を出して、店の商品を絵で描いてカタログを作り、ラジオで楽器の音色を流すなどして、遠方のお客さんを獲得することに成功しました。
また、当時は商品の価格というのはお店で「時価」で売られていたそうなのですが、カタログに値段を記載することによりお客さんは商品の絵と値段を先に知ることができたそうで、そういった部分でも客足を集めて顧客を増やすことに成功したようです。
楽譜が売れる
↓
顧客はその楽譜を奏でるための楽器が欲しくなる
↓
楽器作りを始める
↓
カタログで楽器を紹介する
↓
ラジオなどのメディアを利用し楽器の良さを広める
↓
楽器が売れる
という流れで、会社は大きくなっていったのだそう。
顧客のニーズを汲み取るのが上手かった彼ら。
好きな時に好きな音楽を聴きたい、という声を聞けば蓄音機の開発・販売をただちにスタートさせたり、
1885年頃にはギターをはじめとする楽器作りを始め、世界最高のピアノメーカー「スタインウェイ&サンズ」を買収したり、
1871年に火事でシカゴ工房が全焼してしまった時も、それを機に本格的な工房を建てるなど、とんでもなくガッツがある若者だったようです。
その後、ハープに目をつけてハープ作りが始まり、大人気モデル・23号(後述)は1890年に初期モデルができたそうです。
23号をはじめ美しい彫刻の木工技術もさることながら、音色の追求も熱心にされているメーカーです。
ライオン&ヒーリーのInstagramでは、職人さんたちがハープを製作している過程の写真がアップされていて、ハープってこんな風に組み立てていくんだ!と知ることがきます。
1864年頃のヒーリーさんが24歳とのことで、その後2人はお爺さんになるまでより良い楽器作りに取り組みます。
ほんの150年ほど前というのもびっくりですが、このお2人の活躍がなければ私たちはすばらしいライオン&ヒーリーの楽器の音色を今日耳にすることはなかったということ・・!
とてもありがたいですね!!
ライオン&ヒーリーの歩みは、銀座十字屋さん発行のHARP LIFEの2021年5月増刊号に詳しく記載されています。
また、ライオン&ヒーリー公式サイトの「会社の歴史」にもさらに詳しい記載があります。
日本公式サイトはこちら
Lyon &Healy Harps Japan | ライオン&ヒーリーハープス日本公式
ライオン&ヒーリーってどこで試奏できるの?
日本での販売代理店は、2021年3月までは松尾楽器商会さんでしたが、現在は銀座十字屋さんに引き継がれました。
Lyon & Healy ライオン&ヒーリー|銀座十字屋|ハープ & フルートサロン・教室
ジャスミンは松尾楽器商会さんに3回ほど試奏に行ったことがあります。
その後2021年5月に銀座十字屋さんに引き継がれた後も2回試奏に行きました。
現在は銀座十字屋さんにグランドハープ・レバーハープともに常時たくさんの機種があり、銀座サロンで試奏が可能です♫
銀座サロンの場所はこちらです。
どんなグランドハープがあるの?
ライオン&ヒーリーは、結構たくさんのモデルがあります。
一番有名でプロがよく使っているモデルは23号というもので、
そのほかにも、サルツェード、シカゴ、11号、17号などがあります。
↓銀座十字屋さんホームページより、商品紹介
ハープ,Lyon & Healy Harps,ペダルハープ | 銀座十字屋オンラインショップ
それではいくつかのモデルを写真でご紹介〜!
5月下旬に銀座サロンを訪問した時にサルツェードを発見!
男性的でスタイリッシュなデザイン、力強い音色です。
ライオン&ヒーリーの中では、デザインも音色もちょっと異色というか、他のモデルとは雰囲気が全く異なるモデルです。
このサルツェードというモデルとは2020年の夏に運命の出会いを果たして、私が今一番欲しいグランド1位に君臨しています・・!
その話だけで1万字は書けるので、今回は割愛します。また後ほど記事にします!
そして、ライオン&ヒーリーといえば!
Style23、いわゆるみんなが23号!と呼んでいる超有名なモデルがこちら。
こちらが23号。柱の彫刻が独特です。
23号のナチュラルやゴールドのモデルは、プロのハープ奏者の方で所持されている方がとっても多いです。
ライオン&ヒーリーのグランドハープは倍音がとてもふくよかと言われていて、その中でも23号は華やかな音色だと言われているのをよく聞きます。
ジャスミンも何度か触ったことがあるのですが、青山ハープやサルヴィとはまた全然違った音色で、弾くとぶわーっと音が広がる感じがあります。
とっても華やかなので女性的で女王!という感じを受けます。
ちなみに、ジャスミンの通うハープ教室には、Style17・・いわゆる17号があります!
教室にある17号は、教室代表に聞いたところもう60歳を超えている超高齢ハープなのだそう(!)
しかしこの時代の職人はとても腕が良かったらしく、今もまだ現役で素晴らしい音です。
とても弾き込まれていて、ものすごくふくよかな音色です。
ジャスミンは、この機種が初めてのライオン&ヒーリー試奏でした。
こちらは、吉野直子さんがライオン&ヒーリー23号ゴールドでドビュッシーの月の光を弾かれている動画です♫
倍音が豊かなので、1台で主役級の迫力があります。
オーケストラやソロコンサートでよく使用されている方が多いモデルです。
今回はグランドハープのご紹介でしたが、銀座十字屋さんではレバーハープも展示されており、試奏可能となっております!
ライオン&ヒーリーのレバーハープも、素晴らしい楽器です。
ジャスミンは特にオグデン34弦というモデルがお気に入りです♫
レバーハープについてもまた別途じっくり書きたいと思います!
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